職業訓練受講給付金が支給されないケース|1日の欠席で不支給になる理由と出席率8割
職業訓練受講給付金(月10万円)は1か月ごとの支給単位期間ごとに判定され、やむを得ない理由のない欠席が1日でもあるとその月は不支給です。指定来所日や就職支援拒否の扱い、通所手当のみの収入基準、求職者支援資金融資を厚生労働省の情報(2026年11月6日確認)で整理しました。

求職者支援制度の職業訓練受講給付金(職業訓練受講手当 月10万円など)は、訓練を受けている期間について1か月ごとに支給されます。一度受給が決まっても、1か月ごとの「支給単位期間」ごとに要件を満たさなければ、その月は支給されません。やむを得ない理由のない欠席が1日でもあると、その支給単位期間は不支給になります。
本記事では、厚生労働省の「求職者支援制度のご案内」と、ハローワークで交付される「求職者支援制度・訓練受講のしおり」(いずれも2026年11月6日確認)をもとに、給付金が支給されない・止まるケースを整理します。制度の全体像は求職者支援制度の概要で解説しています。
支給は「支給単位期間」ごとに判定される
支給単位期間は、原則として訓練開始日から1か月ごとに区切った期間です。支給単位期間が一つ終わるごとに、ハローワークが指定した日(指定来所日)に来所し、給付金の支給申請と職業相談を行います。厚生労働省のよくあるご質問では、支給単位期間ごとに次の要件をすべて満たす必要があるとしています。
| 要件 | 基準 |
|---|---|
| 本人収入 | 月8万円以下 |
| 世帯全体の収入 | 月30万円以下 |
| 世帯全体の金融資産 | 300万円以下 |
| 土地・建物 | 現在住んでいるところ以外に所有していない |
| 出席 | 全ての訓練実施日に出席(やむを得ない理由がある場合でも出席率8割以上) |
| 同じ世帯の受給者 | 同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない |
| 過去の受給 | 過去3年以内に不正行為で特定の給付金を受けていない、過去6年以内に職業訓練受講給付金を受けていない |
ここでの「世帯」は、本人のほか、同居または生計を一つにする別居の配偶者、子、父母です。
出典:求職者支援制度に関するよくあるご質問(厚生労働省)(2026年11月6日確認)
不支給になる行動と、次の月への影響
訓練受講のしおりは、次の場合の扱いを表で示しています。「その月だけ不支給」で済むものと、「次の月以降も不支給」になるものがあります。
| ケース | その支給単位期間 | 次の支給単位期間以降(他の支給要件をすべて満たす場合) |
|---|---|---|
| やむを得ない理由で欠席(遅刻・欠課・早退)した | 出席率8割以上なら支給、8割未満なら不支給 | 支給 |
| やむを得ない理由なく欠席(遅刻・欠課・早退)した(理由を証明できない場合を含む) | 不支給 | 支給 |
| 正当な理由なく指定来所日に来所しなかった | - | 不支給 |
| 正当な理由なく就職支援計画書の「必須事項」を行わなかった | 不支給 | 不支給 |
| 正当な理由なくその他の就職支援を拒否した | 不支給 | 不支給 |
| 上の欠席・来所しない・拒否を繰り返した | 不支給 | 不支給 |
| 訓練実施施設から退校処分を受けた | 不支給 | - |
| 不正な申告や申請書類の偽造など | 不支給 | 不支給 |
「その他の就職支援拒否」には、ハローワークが紹介した職業に就かなかった・就くことを拒否した、指定された日に求人者の面接を受けに行かなかった、求人面接で採用を拒否した場合などが含まれます。繰り返すと、ハローワークの支援指示が取り消されて訓練を続けられなくなり、訓練期間の初日にさかのぼって給付金の返還命令等が行われることがあります。不正受給とみなされると、受け取った給付金の最大3倍の返還・納付命令を受けることがあります。
出典:求職者支援制度・訓練受講のしおり(厚生労働省)(2026年11月6日確認)
「やむを得ない理由」の扱い
やむを得ない理由で欠席・遅刻などをした場合は、その事実を確認できる証明書などをハローワークに提出します。やむを得ない理由は、あらかじめハローワークが定めた一定の理由に限られ、しおりでは例として本人の病気やけが、天災等(暴風雨雪、列車遅延、交通事故など)、求人者の面接(採用試験を含む)を挙げています。当たるかどうかと必要な証明書類は自分で判断せず、事前にハローワークに相談するよう案内されています。
- やむを得ない理由で欠席した場合でも、支給単位期間ごとに出席率8割以上が必要です。
- やむを得ない理由で遅刻・早退などをした日に、その日の訓練の2分の1以上を受講した場合は、1/2日出席として扱われます。
- 入校式・修了式・キャリアコンサルティングなども出席管理の対象で、出席しないと欠席の扱いになります。
- 全訓練期間を通じて出席率が8割に満たない場合は、修了考査を受けられず、退校処分を受けることがあります。
出典:求職者支援制度・訓練受講のしおり(厚生労働省)(2026年11月6日確認)
収入要件を満たさない場合でも受けられるもの
厚生労働省のページでは、収入要件を満たさない場合でも、本人収入が月12万円以下かつ世帯収入が月34万円以下で他の要件を満たせば、通所手当(定期乗車券などの額・月上限42,500円)のみ支給を受けられるとしています。給付金の要件を満たさない場合でも、無料の職業訓練は受講できます。
職業訓練受講手当を受けても訓練期間中の生活費が不足する場合は、「求職者支援資金融資」があります。貸付額は単身者月額5万円、扶養家族を有する者月額10万円に受講予定訓練月数を掛けた額で、利率は2%(うち信用保証料0.5%)、担保・保証人は不要です。融資のため返済が必要です。
出典:求職者支援制度のご案内|厚生労働省(2026年11月6日確認)
不支給になったときの生活費の相談先
- 住所を管轄するハローワーク:不支給の理由と、次の支給単位期間に向けて必要なことを確認します。
- 社会福祉協議会の生活福祉資金(緊急小口資金など)
- 住居確保給付金:家賃の支払いが難しい場合
- 自立相談支援機関:生活全体の立て直しの相談
この記事の執筆者
マネーガイドジャーナル編集部
金融関連の情報サイトについて多数の運営実績を持つ編集チームです。株式・不動産・FXなど幅広い金融資産の運用経験と、外資系ITコンサルティングファームで金融機関の案件に従事した実務経験をもとに、公式サイト・公的機関の一次情報を確認しながら記事を制作しています。
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